城崎温泉で叶う大人の休日 ― しののめ荘に泊まる贅沢旅

1300年の歴史を誇る城崎温泉。柳並木と行灯の明かりに包まれた町を、浴衣姿で歩きながら七つの外湯を巡る贅沢な時間。
その拠点となる「しののめ荘」では、和の趣と快適さを兼ね備えた空間で心ほどける滞在が叶います。
夜は但馬牛や松葉ガニを使った旬の料理に舌鼓を打ち、翌朝は朝靄の中で静かな湯に浸かる——。
四季折々の景色とともに、日常を忘れて過ごす“大人の休日”を体験してみませんか。
城崎温泉の魅力に包まれて
兵庫県豊岡市・城崎温泉は、開湯から数えて1300年もの歴史を誇り、古くから文豪や旅人に愛され続けてきた名湯です。
七つの外湯をめぐり歩く習慣は今も健在で、町全体がひとつの大きな温泉宿のように機能しているのが大きな特徴。石畳の両側には木造旅館や土産物店が並び、川沿いの柳並木を浴衣と下駄でそぞろ歩く姿は、この町ならではの風物詩として訪れる人々を魅了します。
日中はのどかな川のせせらぎが旅情を誘い、夜には行灯の柔らかな明かりが水面に揺れて映り込み、どこか懐かしく幻想的な雰囲気が漂います。温泉の湯けむりとともに、心が自然とほどけていくような時間を過ごせるのが、城崎温泉の大きな魅力です。
しののめ荘で迎える穏やかな時間
駅から徒歩10分ほど、落ち着いた佇まいを見せる「しののめ荘」。館内は和の趣を大切にしながら、Wi-Fiや個別空調など快適な設備が整い、旅人をあたたかく迎えてくれます。
廊下の一角には、錦鯉が泳ぐ中庭を見下ろせるガラス張りの床もあり、宿全体がどこか穏やかな非日常を演出しています。
女性には柄物浴衣(デザイン浴衣)の無料貸し出しのサービスも。専用の浴衣の中から好きな浴衣を選んで外湯巡りを楽しめます。色とりどりの浴衣で外湯めぐりに出かければ気分も華やぎます。

外湯めぐりで心を解き放つ
しののめ荘を拠点にすれば、徒歩数分の地蔵湯から外湯めぐりをスタートできます。地蔵湯は地元の人々に親しまれる“里人の外湯”。ジェット風呂や打たせ湯に浸かれば、長旅の疲れが和らぎます。夜は御所の湯へ。山の景色を借景にした露天風呂は解放感たっぷりで、湯上がりに川沿いを歩けば柳と行灯が幻想的に映ります。
夜風に吹かれながら浴衣姿で“はしご湯”を楽しむ時間は、大人の休日にふさわしい贅沢です。

但馬牛と松葉ガニのごちそう
一日の締めくくりは、宿で供される但馬の美味。神戸牛の素牛として知られる但馬牛は、きめ細かな肉質と旨味が特徴。網焼きやすき焼きにすれば、口いっぱいに広がる豊かな風味に感動するはずです。
冬の主役は松葉ガニ。11月上旬から3月にかけて旬を迎え、甘みの強い脚肉や濃厚なかに味噌が、寒い季節の体を温めてくれます。契約農家直送の新鮮なお野菜やお米との相性も抜群で、まさに兵庫の恵みを凝縮した食卓が広がります。

四季折々の楽しみ
春は川沿いを彩る桜並木が咲き誇り、浴衣姿で歩けば花びらが舞い散る幻想的な光景に出会えます。夏は「夢花火」と灯籠流しが町全体を盛り上げ、観光客と地元の人々が一緒になってにぎわう季節。
秋には山々が鮮やかな紅や黄金に染まり、露天風呂から眺める紅葉は格別の趣があります。そして冬は、雪化粧した町並みを歩き、湯船に身を沈めながら雪が舞い降りる様子を楽しむ“雪見風呂”という贅沢が待っています。
特に夏は7月末から8月下旬までの平日夜に花火が打ち上げられ、8月末には灯籠流しも開催。川面を流れる灯籠と夜空を彩る花火の競演は、旅の記憶に深く刻まれるでしょう。
心に残る大人の休日
翌朝は朝靄に包まれた街をゆっくり散策し、開店直後の外湯で静かに湯を楽しむことで一日の始まりを穏やかに迎えられます。
温泉に浸かった後は、川沿いのカフェで香り高いコーヒーや地元の食材を使ったモーニングを味わいながら、旅の余韻に浸るのもおすすめです。
時間があれば土産物店で地酒や海産物を探したり、足湯に立ち寄って最後まで温泉気分を味わうのも良いでしょう。
しののめ荘に泊まることで、外湯、食、文化、そして四季折々の風景が一体となり、日常を忘れて心がほどける“大人の休日”が実現します。旅の終わりには、必ず「また帰ってきたい」と思わせてくれるに違いありません。